(この記事は、2021年12月27日に記載したものです。)
SankeiBizに下記のような記事がありました。
IT業界の平均年収ランキング発表 最も高い職種は? 20代と30代以上で“二極化”も
20代では年収が下がっており、30代以降では年収が上がっているというのが記事の大きな流れになっています。
その中でもどのような職種が年収が高いのか、なぜこのような傾向になっているのかについて、IT業界にいる筆者の観点からコメントを記載したいと思います。
2019年からIT職種の年収は減少傾向
下記のグラフは、該当記事からの引用ですが、ご覧の通り2019年から比較して約5%下落しています。
IT職種別のランキングでは、プロジェクトマネジメントだけ上昇しており、その他についてはほとんどが減少となっています。
日本のIT業界の構造がそのようにさせていると思うのですが、基本的にIT部門が内製でシステムを作って導入するというケースが日本では少ないです。
SIerと言われる外部のパートナー企業に業務を委託して、システムを納品してもらうことが多いのが実態です。
その結果、ITシステム導入プロジェクトがたくさん立ち上がって、そのプロジェクトをマネジメントをする人の給料が上がっているということかと推察できます。
プロジェクトの数も多く、人が多いなら逆に年収が下がるんじゃない?と思う人もいるかもしれませんが、昨今のITプロジェクトは昔のようにシンプルな話はほとんどないので、大企業になればなるほど、かなりの経験値を持ったプロジェクトマネージャーが担当しないと、まともにプロジェクト運営ができません。
某銀行の基幹システム刷新プロジェクトを見てもらうと分かりますが、あのレベル感になるともはや誰がやっても解決が難しいレベルまで来ていると思いますが、要は難しいプロジェクトが多いということがわかってもらえると思います。
このように複雑な業務を担うので、年収も必然的に上がっているのが現状だと理解しています。
20代の平均年収が減り、30代以上の平均年収が上がっている
下記も記事から引用させていただいたグラフですが、下部の年齢別の平均年収を見ると20代が下がっている傾向になっていることがわかります。
記事によると経験が浅いIT業界への転職希望者が増加したことによって、平均年収が下がったのではないかということのようです。
確かにコロナの影響でIT業界はほぼ無風だったので、他の業界から転職をしたいと思った方も多いかなと思います。
そして、他の業界の方はIT業界が初めてなので、必然的に給料が下がってしまうというロジックも合点がいきます。教育費用もそれなりにかかるので、これは仕方ないと思います。
一方、30代の平均年収は増加傾向となっています。
IT企業側からすると、コロナでIT導入関連のプロジェクトが増えて即戦力がすぐに欲しいという状況なのかなと思います。
私も外資系企業で採用をしてますが、年収1000万円以上のレンジになってくるとなかなか採用が難しいです。他社でもすでに活躍されているので、相当魅力的なオファーを出さないと見向きもしてくれないです。
30代でも前半であれば、まだそこまで年収も上がりきっていないため、ここで前職よりも色を付けて自社に転職してもらうということを多くの企業で行った結果、平均年収が上がったのではないでしょうか。
まとめ
今回はIT業界における20代、30代の平均年収について、ネット記事をベースにコメントを記載しました。
プロジェクトマネージャーの平均年収が上がっている、30代以上の平均年収が上がっていることが傾向として見られることがわかりました。
プロジェクトマネージャーをずっと続けるのは、体力的に正直難しいと思います。
かなりストレス負荷が大きい職種なので、私はずっと続けられないと感じて数年で別のポジションにシフトしました。
また、年齢を重ねるにつれて徐々にマネジメント業務の方にシフトするのが良いと思います。
私も現在はマネージャー兼プレイヤーで徐々にマネジメント業務の割合を増やしていこうと思っています。
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