JT(2914)減配から考察する高配当選定のポイント

株式投資

JT(2914)が上場来初の減配

2021年2月9日、2021年12月期の配当を前期比で「減配」するとJT(日本たばこ産業)が発表しました。

たばこ産業はESGの観点から投資マネーが集まりずらい、たばこ収益がこれ以上伸びないので増配は難しいとの意見がありましたが、直近では配当が維持されるだろうというのが市場での見方だったかなと思います。

そんな雰囲気が一気に変わる減配だったと思います。

私は単元未満株で数株だけ保有していたのですが、下記のような懸念点があったからです。

    • 売上予想も増収というよりも横ばい傾向
    • 利益率は高くなっているが、短期的なリストラによるもので長期的には厳しい
    • 増収をもたらす新しいビジネスモデルが見当たらない
    • 増収にならないと配当原資が確保できないため増配は難しい

ここは皆さんがその会社の将来性をどう捉えるかによると思います。高配当株の難しい点は、どのような軸で株を選定するかという部分にあります。

今回の記事では、どのような視点で私が高配当株を選定しているか記載させていただきます。

 

高配当株は罠銘柄も多い

一般的に高配当株は利回り4%以上と言われますが、利回りだけでスクリーニングして高配当のものから購入していくと、かなり痛い思いをすることになります。

高配当株の罠として下記の点があるので、まずはこのような点がないかチェックが必要です。

    1. 記念配当で利回りが高い
    2. 今年だけ配当利回りが高く、他の年は低い
    3. 毎年の配当金がばらついている

1つ目の記念配当で利回りが高いというのは結構あります。過去の配当データを見ないで投資をすると翌年あれ?極端に下がっているなんてこともありますので、注意が必要です。

2つ目はたまたま今年だけ配当利回りが高いというケースです。業績がその年だけ極端に良く、配当金を出しているケースです。やはり、過去に安定した配当金を出しているか確認が必要です。

3つ目は2つ目と似ていますが、配当金にばらつきがあるのも注意です。この場合、業績が毎年ぶれているので配当金もぶれていることが多いです。安定したビジネスモデルではないケースが多いので注意です。

ここまで見ていたいただくとわかると思いますが、高配当銘柄選定のポイントは長期かつ安定配当にあります。

では、次に高配当銘柄選定の私なりのポイントをご紹介したいと思います。

 

何を基準に高配当株を購入するべきか?

私が高配当株を購入する際の主な3つの基準は下記になります。
実際にはもっといろいろな側面を考慮していますが、初めての方は最低この基準を守れば、大きな傷を負うことは少ないと思います。

    1. 配当利回り3%以上で配当維持または増配傾向である
    2. 売上が毎年少しでも上がっている(理想は8%以上成長)
    3. 有利子負債が無い、もしくは少ない

1つ目は、配当利回りが3%以上で配当維持または増配傾向にあるという点です。高配当銘柄なので最低3%以上は欲しいですし、配当金を維持または増配している場合、会社として株主還元に積極的であると言えます。決算発表の際に株主還元方針を記載しているケースも多いので、そちらを確認するのも良いかと思います。

2つ目は、売上が毎年少しでもあがっているという点です。最低8%程度成長していると安心感があります。やはり、売上が上がっていないと配当金を分配する原資を増やせないということになります。コストを圧縮して配当金を捻出するという方法もありますが、配当金を安定かつ長期的にもらうためには、やはり売上に注目したいです。

3つ目は、有利子負債が無い、もしくは少ないという点です。借金を利用してレバレッジで投資をするという考え方もあるので、一概に有利子負債が悪いということです。しかし、その投資先が当たるか素人の我々にはわかりません。そもそも株式投資という一定のリスクを取っているので、さらに無用なリスクを負うようなことはしたくないというのが私の考え方です。

ぶっちゃけ、個別株って選定が面倒だなと思いますよね?

米国の場合、VYM、HDVなど優良な高配当株ETFがあるのですが、日本株の場合はこういった管理手数料が安い優良なETFが現在は存在しません。私もそれがあるのならば、それ一択です。

無いことを嘆いても仕方ないので、日本株の場合は上記の基準を考慮して個別株を購入するのが良いと思います。

まとめ

今回はJT(2914)減配から高配当株の選定基準の考え方を記載させていただきました。

将来、配当金生活を考えている方は、長期かつ安定配当を期待しているかと思います。

自分なりの高配当株選定基準も作って、高配当株ポートフォリオを構築していきましょう!

投資は自己判断、自己責任でお願いします。

 

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