PSR(株価売上高倍率)も成長企業の一つの参考指標

株式投資

(この記事は、2021年8月27日に記載したものです。)

ファンダメンタル分析指標として、PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)が有名だと思いますが、今回はPSR(株価売上高倍率)に関する記事になります。

指標だけで投資判断するわけではないのですが、PSRは成長企業において一つの重要な指標だと思うので、なぜ重要なのかについて記載していきたいと思います。

 

売上がないと利益は確保できない

企業において何より重要なのは、売上高を拡大することです。

利益をたくさん確保したいと思っても、そもそもの売上金額が少なければ、利益も少なくなってしまいます。

特に成長企業の場合、売上が毎年拡大していかなければ事業拡大ができないので、広告宣伝費用を使って売上を伸ばすことに注力します。

日本株の事例でわかりやすいのは、ウェルスナビの決算資料を見てもらうと良いかと思います。

広告宣伝費に資本を投下して、消費者に触れる期間を増やすことでまず売上を拡大することに注力しています。

成長企業にとって、利益の確保は二の次なのです。

成長企業で利益がないように見える理由

利益をたくさん出した場合、その利益はどこに行くのでしょうか?

一生懸命頑張ったのにせっかくあげた利益は、税金として国に支払う必要性があります。

もちろん税金として納めて国のために有効活用してもらえれば、それは法人として一つの使命かもしれません。

しかし、税金の使途に関して納税者は決めることができず、納めた税金が何に利用されたのかはブラックボックスです。

ならば、事業投資に活用した方が自社にとってメリットがあると普通は考えると思います。

米国でもテック企業が適切な税金を納めていないと問題になっていますが、儲けた利益は自社の成長のために使ったほうが効率的だと考えているわけです。

創業からある程度時間が経過している企業は、社会的存在意義が大きいため一定の利益を確保することが求められがちですが、創業まもない企業にとって会計上の利益は自社の成長に不利なので重要視されないということです。

PSRの目安

一般的には、PSRの目安としては下記のように言われています。

    • 割高:20以上
    • 割安:0.5以下

あくまでも目安なので、実際には業界内で比較して割高か割安かの判断をすべきかなと思います。

例えば、最近上場したコインベースをBloombergのこちらのサイトで確認すると、現時点のPSRは35.59となっています。

また、Web会議サービスで爆上げしたZoom Communicationsは、29.88となっていますので、注目されている銘柄については、PSRが割高水準になっていることがわかります。

オンラインストレージで有名なDropboxは、6.08となっているので上記二つよりも低めとなっています。

まとめ

今回は成長企業の一つの指標であるPSR(株価売上高倍率)について、考え方を記載しました。

PSRが低いから買い、高いから売りという簡単な話ではないので、あくまでも一つの指標として活用すると良いと思います。

上場したばかりのスタートアップは、PER、PBRでは評価が難しいのでPSRやビジネスモデルがユニークであるかなど将来を見越した投資が必要となります。

個別株の短期投資はリスクが高いので、全体の資産の数%程度から始めて、最大でも10〜20%程度が良いかと思います。

また、ファンダメンタルズ分析を勉強してみたい方は下記の本がありますので、参考にしてみてください。

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