宇宙ETFには今から投資すべきなのか？

（この記事は、2021年7月24日に記載しました。）

CNNニュースで下記の記事が掲載されていました。

先日、ヴァージン・ギャラクティックが初の有人宇宙旅行を成功させ、また注目を集めているのが宇宙産業です。

この宇宙産業に関連する企業を集めてたETFに対して、投資すべきか否かということを考えている方も多いと思います。

結論、想定外のリスクもたくさんあると思うので、現時点で無理に投資する必要はないと思っています。

ただ、余裕資金がある方は、リスクを考慮した上で全体投資額の1％程度を目安に投資をしても良いかなと思いますが、日本の証券会社では購入できないと思いますので、この点も注意が必要です。

プロキュア・スペースＥＴＦ

2019年に登場した新しいETFで、英語表記だとProcure Space ETF 、ティッカーシンボルはUFOです。

2021年7月現在だと130億円程度の純資産総額なので、まだまだ小さいETFです。

ブルームバーグのこちらのサイトの情報を参考にすると、2021年7月末時点で配当利回り、経費率は下記となっています。

新しいETFで純資産が低いため、経費率が高めになっています。
ただ、配当利回りと相殺すれば、多少の配当金があるので、キャピタルゲインを狙う目的でのETF購入だと思うので、悪くないかなと思います。

2019年の設定来から見ると22％の上昇ということで、年率７％といったところでしょうか。

コロナショックでは、約50％の価格下落をしていたので、暴落時を狙って購入するのも良い戦略かもしれません。

2021年7月末のETF構成銘柄は、下記になります。

上位3つの個別銘柄を見ていきたいと思います。

1つ目は、Garmin Ltd.（ガーミン）という企業で、全地球測位システム（GPS）技術を利用しナビゲーター情報やデバイスを提供する企業です。

個人向けには、スマートウォッチが有名でランニングやダイビングなどスポーツシーンでの利用で利用している人が多いです。

1989年に創業しおよそ30年前に航空業界に最新のGPSシステムをリリースしたのをきっかけに、現在では海洋、自動車産業など位置情報が必要な幅広い産業に進出しています。

ガーミンは宇宙空間を利用した、位置情報を提供する企業と考えれば良いと思います。

ドローンを正確に飛ばすために、宇宙空間から衛星を利用して正確な位置情報を取得する際に貢献してくれる企業かなと思います。

2つ目は、イリジウム・コミュニケーションズという企業で、2001年設立の衛星通信の会社になります。

インターネットを利用する際、有線回線や携帯電話の電波が届かないところがあります。
そのような場所でインターネット通信を可能にするため、衛星通信を利用するのですが、この仕組みを提供する企業です。

スペースXとアマゾンも、衛星を利用したインターネット通信を提供していますが、小規模なイリジウム・コミュニケーションもこの仕組みを提供しています。

現状、衛星通信は一般消費者にはなかなか手をだせない高額な通信費用が発生しますが、技術革新によって価格も手ごろになるので、そうなった場合には地球上どこでも衛星を通じてインターネットを利用できるので、爆発的な利益を生み出すかもしれません。

NTTも衛星事業には力を入れているので、通信企業がこの分野に注目しています。

3つ目は、DISH Network Corp.ですが、いわゆる衛星放送サービスを提供している企業なので、このETFの中に入っているのは若干微妙な気がします。

以上のように宇宙ETFといっても、まだまだ基礎技術や周辺技術にかんする企業が中心です。

この構成銘柄で良いのかと疑問に感じてしまうことを多いかと思うので、もし投資したいならば、リスクはあまりとらず、全体資産の1％程度に留めるのが現時点では良いかなと思います。

今回は、宇宙ETFへ投資すべきか否かと、プロキュア・スペースＥＴＦについて記載しました。

まだまだ事業基盤がしっかりしていない企業が多いので、ここに集中投資するのは危ないと思います。

ただ、長期的な視点では伸びしろがある産業ではあるので、自身のリスク許容度の範囲内で少額の投資をするのも良いかもしれません。

そもそもETFって何という方は、下記の本から勉強されることをおすすめします。

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